会長挨拶

第29回PEG・在宅医療学会学術集会
会長 今枝博之
埼玉医科大学 消化管内科
会長:今枝博之 写真

第29回PEG・在宅医療学会学術集会の会長を拝命いたしました、埼玉医科大学消化管内科の今枝博之です。伝統ある本学術集会の開催は埼玉医科大学としては初めてとなり、大変光栄に存じます。会期は2025年9月27日(土)、東京の永田町駅近くにありますシェーンバッハ・サボーで開催いたします。翌日には東邦大学医学部臨床支援室教授の鷲澤尚宏先生が第23回PTEG研究会学術集会を開催されます。

今回の学術集会のテーマは「熱と誠」としました。北里柴三郎先生が「人に熱と誠があれば何事でも達成する。世の中は決して行き詰まらぬ。もし行き詰まったとしたら、それは人に熱と誠がないからだ。」と述べられ、「熱と誠」の重要性を説かれております。北里柴三郎先生は私の母校の慶應義塾大学の初代医学部長でもあり、また昨年に新千円札の肖像となりました。昨今のPEGへの不適切な解釈から、長期の栄養管理に経鼻栄養や中心静脈栄養が増加傾向を認めておりますが、PEG・在宅医療学会ではPEGによるQOLの向上を目指した研究を通して患者さんやその家族とそこに関わる医療や福祉に貢献することを目指しており、本学会はまさに「熱と誠」の魂のこもった学会であることから、本学術集会のテーマといたしました。

特別講演としては当学会の名誉会長であられます上野文昭先生にお願いいたしました。また、西口幸雄理事長による理事長講演も企画しております。松本敏文先生が主催されました第28回学術集会においてPEGに関するさまざまな課題が議論されており、この学術集会を参考にさせていただき、ひとつひとつ課題が解決されて、PEGの診療に有益となるような主題、要望演題などの企画を検討しております。また、今回の学術集会に合わせてPEG診療のベストプラクティス(ガイドライン)が発信される予定ですので、それに関する企画も検討しております。

皆様にとって有意義で実りのある学術集会となるよう努めてまいりますので、9月といえどまだまだ暑い時期かと思いますが、東京で熱と誠のこもった討論ができることを楽しみに皆様のお越しをお待ちしております。