会長挨拶

このたび、第77回日本消化器病学会甲信越支部例会ならびに第99回日本消化器内視鏡学会甲信越支部例会の会長を務めさせていただくこととなりました、山梨大学消化器内科/肝疾患センターの前川伸哉でございます。このような機会を賜りました両学会の会員ならびに評議員の先生方に、心より御礼申し上げます。

近年、医師には働き方改革の流れの中で、限られた時間の中でいかに効率的かつ実りある学びを得るかが重要な課題となっております。甲信越地域は地理的には比較的近接しているものの、移動に時間を要することも少なくありません。そこで本例会では、皆さまに効率よく、かつ充実した学びを得ていただけるよう、「コンパクトで充実した学会」をコンセプトといたしました。学会本体は1日目(土曜日)の現地開催で完結し、2日目(日曜日)は完全オンライン形式での教育講演会といたしております。1日目は現地にて密度の高い討論や交流を深めていただき、2日目はご自宅などからリラックスして講演をご視聴いただけることを期待しております。

支部例会では、合同ワークショップとして以下の2つのテーマを設けました。

  • 「消化器領域の魅力を伝えるために―勧誘と教育の工夫―」
  • 「消化器疾患処置におけるリスクマネージメント―合併症や高齢者対策を中心に―」
いずれも、消化管・胆膵・肝といった各領域を超えて共通する重要な課題であり、多施設からの多様なご発表を通じて、実りある議論が展開されることを期待しております。また、キャリア支援委員会セッションでは、大阪医療センターの田中聡司先生をお迎えし、AI時代のキャリア形成や働き方について考える貴重な機会としております。

教育講演会では、各領域の第一線でご活躍されている先生方より、以下のご講演を予定しております。

  • 消化管領域:NTT東日本関東病院 大圃 研 先生「ESDを学ぶために大切なこと」
  • 肝臓領域:東京科学大学 朝比奈 靖浩 先生「科学と医学が織りなす肝疾患克服への挑戦」
  • 胆膵領域:東京女子医科大学 中井 陽介 先生「Interventional EUSの現状」
いずれも、最新の知見と豊富なご経験に基づく、大変示唆に富んだ講演となることを楽しみにしております。

本会が、今後の消化器領域を担う若手の先生方をはじめ、会員の皆さまにとって有意義な学びと交流の機会となり、診療・研究・教育のさらなる発展に少しでも寄与できましたら幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。

第77回日本消化器病学会甲信越支部例会
第99回日本消化器内視鏡学会甲信越支部例会
会   長    前川 伸哉
山梨大学医学部消化器内科/肝疾患センター

第77回日本消化器病学会甲信越支部例会・第29回日本消化器病学会甲信越支部専門医セミナー・第54回日本消化器病学会甲信越支部教育講演会/第99回日本消化器内視鏡学会甲信越支部例会、会期:2025年 11月29日(土)・30日(日)、会場:アピオ甲府、会長:前川 伸哉(山梨大学医学部 消化器内科/肝疾患センター)